塩と泥と眼鏡

浅く広いぬるいヲタクの備忘ログ

創作とクリエイターの熱量を感じた四月の中頃

 札幌の演劇専用小劇場BLOCHで3月末から4月3日まで行われていたイレブンナインさんの短篇演劇「分泌指南」全8作を見て来ました。一度の公演に4作品を行うスタイルで演者さんによっては4作品中3作品に出ていらっしゃる方もいました。こういうクリエイティブなものから熱量を感じることが大好きで、時間があるときはいそいそと小劇場に足を運びます。サッポロファクトリーの近くという好立地で面白いことをたくさんやっているBLOCHさんには何度か訪れたことがあります。

 札幌には小劇場がいくつかとたくさんの劇団があり、小劇場演劇が盛んに行われています。実は私の友人も大学の演劇サークルから独立し、高校時代の友人とともに劇団を立ち上げました。そして彼女の劇団の旗揚げ公演が間近に迫る中、4月17日に「旗揚げない公演」と銘打った15分程度の短篇演劇をとあるカフェ&イベントスペースで行われた札幌の大学生クリエイターを集めたイベントで披露しました。

 札幌の大学サークルが主体となって開催したイベントだったのですが、3DCG勉強会からはじまり、DTMサークルのDJや放送サークルの映像作品の出展、そこの大学の演劇サークルから独立した二つの劇団がどちらも二人芝居を披露していました。ガラス張りで外に面したイベントスペースだったため通行人もなんだなんだと中をちらちら覗いていくのです。そのイベントスペースは札幌のオタクカルチャー系のショップがいくつか入ったビルの一階にあるテナントでサブカル系ショップも併設されています。ショップを見に来た人がイベントをそのまま見ていったりもしていて、そういうものを見る! と身構えていない人がふらっと立ち寄れるのは魅力的だし、そういう引力は大切かもしれないなんて、奥のカフェスペースでカフェラテをすすりながら2劇団の脚本演出等を担当している3人と放送サークルの演出担当が司会のアフタートークを聞きながらぼんやりと考えたのでした。

 創作物そのものに熱量は宿っていると思います。そして、沢山の人の手を渡ってその一つの創作物の熱量は増えていくとも考えています。私も実はそのイベントに出展した映像作品3作のうち1作品の脚本を担当したのですが、たった30秒の動画です。でもその30秒にいろいろな人の熱量があるのを感じました。

 創作したそのものに形は無くても、たくさんのひとの想いがそこにあることを再確認しました。またこのような催しがあったらクリエイターの想いを感じに行きたいなあ。つくることは楽しいし、つくったものを見てもらえるとうれしい。いろいろなひとのいろいろな思いが交差する素敵なイベントでした。まるで出展だけしてイベントをぼーっと見ていたような口ぶりでブログを書きましたが、実際には運営側での参加でした。設営もやったよ。しかも2つの演劇のうち片方は普通に袖(的なところ)で小道具渡してました。えへへ。