塩と泥と眼鏡

浅く広いぬるいヲタクの備忘ログ

それは闘ってきた君の長編小説――『FIGHTER』に寄せて

3月27日、声優界の自担たる畠中祐くんの1stアルバム『FIGHTER』が発売にされた。畠中祐くんのCDが発売されるたびにこんな感じの記事*1*2を書いているが、もちろん今回もこのアルバムの感想をぼんやりと書いていこうと思う。このブログで書くアルバム感想は2015年のJUMPing CAR以来っぽくて、WESTのアルバム感想をブログで書いてないんだ……ってちょっとびっくりした。

話は戻って、推しくんのアルバムは正直まだ来ないだろうなー、っておたくも思ってたからちょっとどころじゃなく嬉しかった。同時期やそれより後にアーティストデビューした若手声優たちのタイアップシングルがどんどこ決まっていくのを見て、推しくんは音楽活動年一ペースでしかも夏にしかCDが出ないから、タイアップもアルバムもきっとまだ先だろうなあ、なんて思ってたらアルバム発売決まったし、何ならアルバム発売3日前にタイアップ楽曲の発表もあってもうおたくパニック! 嬉しさ大洪水だけど7月クールのアニメOP主題歌だからこれはまた夏にCD出すんだね……。

とりあえず今回のアルバムの激ツヨ激アツなリード曲「Fighting for…」のMV貼っておくね。これが本当にかっこいいんだ……初回盤買ってフルで見て……。


畠中 祐 / Fighting for... -Music Clip Short ver.- (1st Album「FIGHTER」より)

 

いやこれショートバージョンで殺傷能力高すぎだろ……ってこの動画が投稿された日の私はしばらくあしがながい……といううわごとしか言ってなかった。いやだって脚長いじゃんスタイル最高じゃん……。

今回のMVも監督は福居さんで毎度毎度感謝です。メイキング超かわいいしMVはフルでしか出てこない野外シーンの撮影場所が1stシングル『STAND UP』のジャケットの撮影場所と同じっていうね、めちゃくちゃエッモいことになってるから、よかったら初回版買ってMVとメイキング見てほしい。脚が長くて腕が白い。

Amazon、何故か通常より初回盤の方が安く買えるよ。配信だと全曲で2100円(iTunes調べ)だから、折角だしもう1000円足してゾンアマで初回限定盤買っちゃおうぜ!

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今回のアルバムは発表が昨年のおれパラで、その時にリード曲の「Fighting for…」が初披露された。それからしばらくタイトルもティザービジュアルも来なくて(おれパラのTシャツのデザインがアルバムのテーマだという情報ぐらいしかなかった)発売日と1stライブの日程だけ知らされた状態で始まる恒例の #畠中TASK 企画……。

ここまで何も知らされないまま超焦らされ続けて2月22日タイトルとビジュアル解禁、2月23日のボルラジでリード曲の音源解禁とここから怒涛の情報解禁来るか? って思うじゃん。そこからさらに2週間空けて3月8日にジャケ写とMVと収録楽曲、クレジットと今まで隠されてきたもの全部出してきてなんというか情報過多でもうクラクラ。

前回のシングル『真夏BEAT』の情報解禁は個人ラジオがあったのもあるけど、とにかく解禁のスピード感が凄まじかったから今回もそうなるのかな~って勝手に思っていたんだけど、まあ今個人ラジオ無いからね、仕方ないね。むしろ企業ラジオで個人名義の楽曲解禁したの凄すぎない? とかいろいろ思った。

それで全曲試聴が配信されたのはアルバム発売2週前なんだけど、この全曲試聴動画が天才的なんだよ……。こんなエッモい繋ぎアニクラのDJの方々とかじゃなくて公式が先だってやっちゃうとかマジ……? 聞くたびに「Addicted」から「STAND UP」の繋ぎのエモさに感動するんだよ。というか何か所かこの全曲試聴のエモエモ繋ぎが最強すぎてCD本編じゃ満足いかなくなる罠があるぐらいだからな……。


畠中 祐 / 1st Album「FIGHTER」全曲視聴

 

普通アルバムの試聴って今どの曲を再生しているか分かるように編集するイメージがあるんだけど、この曲は画面見ても今どの曲かわかんなくて不親切だなとか最初は思ったんだけど、冷静に考えてあのエモエモ繋ぎのことを思うと多分このアルバムは配信での単曲購入よりもCDとかで全曲まとめ買いして1から順番に聴くことを推奨してんのかなって邪推したら、本人がラジオでそんなようなことを言っていて、やっぱりあの全曲試聴は意図のある編集なんだなってもう感動してしまった。

正直アルバム発売した今でもあのエモ繋ぎ聞くために時たま全曲試聴動画を再生しているのは内緒だぞ!

 

さて長ったらしい前置きはこのぐらいにして曲ごとの感想は追記へ。

 

 

 1:Let's get ready to rumble!(Instrumental)

1曲目にインスト持ってくるアルバムを作るアーティストはだいたい信頼できる、ってジャニオタやってきた時から思ってることなんだけど、1曲目のインストでグッとその世界観に引き込んで作品群をより楽しく、より鮮明に聴かせるその手法を祐くんも取り入れたのだと思うと、祐くん、そして祐くんについてる楽曲制作チームめちゃくちゃ推せる。というかまずこのインスト曲が単体でもめちゃくちゃアガるし聞いていて気持ちいい曲で、ここでメロディックダブステップを持ってきたの最ッ高すぎる。作曲の中土さんは2ndシングル『真夏BEAT』のc/w「Summer Breeze」でトロピカルハウスをベースにした楽曲を提供された方ですからね、めちゃくちゃ信頼してる……。

Let's get ready to rumble! (Instrumental)

Let's get ready to rumble! (Instrumental)

  • 畠中 祐
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

2:Fighting for…

このアルバムのリード曲がこの曲で本当に良かった。ハズレ曲なしのこのアルバムだけど、1曲聞かせて興味を惹く、という意味でこの楽曲は本当に強いと思う。確かにキャッチーさで言ったら「プラマイプラス」とかなのかもしれないけど、アーティスト畠中祐を端的に表すなら「Fighting for…」が一番だと私は思う。ダンスミュージックを軸にして活動していることが伝わる、基本的にかわいさよりもかっこよさを前面に押し出した楽曲が多いことのアピール、そして耳残りの良さ、とふと聞いていたラジオでこの曲が流れてきたらきっと畠中祐を知らない世界線の私でもなんだこの曲気になる……ってなる気がする。基本的にシンセ系の音の強い楽曲の中でピアノの音が印象的なBメロが特に好き。基本的に祐くんについてる楽曲制作チームと音楽の趣味がバチボコに合うから聴くたびに感謝してる。

Fighting for...

Fighting for...

  • 畠中 祐
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

3:イッサイガッサイ

はい天才楽曲~! 大体のおたくこういうの大好きだから(クソデカ主語)仕方ないよね。この曲の間奏ギターソロの良さとかベーシストの作った曲だからこそのベースの強さとかバックトラックに注目が行きがちだと思うんだけど、いや私もこの曲のインストバージョン欲しいけど注目すべきはこの曲の再生時間だよ。3分無いの。iTunesで見ると2分49秒。思ったよりずっと短くね……? 3分弱でこの濃密さって何……? カップラーメンにお湯いれてこの曲かけたら終わったあたりで食べごろじゃん……。ラーメンタイマーにイッサイガッサイ使おうぜ。そしてこの曲最大のポイントは歌詞。あの畠中祐にこんな高慢な歌詞を歌わせた松藤さん天才では? 松藤さんといえば「STAND UP」はじめシングル表題他多数の祐くんの楽曲の歌詞を手掛けている方だけど、本当にこの方の言語センスがたまらない。"音遠いパーリナイ"、"一昨日カミンバック"とか何喰ったらそんな言葉生み出せるのか知りたい。

イッサイガッサイ

イッサイガッサイ

  • 畠中 祐
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

4:

ここまで3曲かっとばして来てここで休憩地点って思うじゃん。たしかに楽曲としては静かなんだけど、スロウな楽曲だからこそ際立つ歌唱力に殴られて休憩できません。この楽曲の作詞曲の葉山さんが結構エイトの楽曲を作詞作曲されてる方でクレジット出たときから期待値マックスでいたんだけど期待以上のものが来た……。浄化される。"もがいて手に入れた青い空 明日も君と見れるように"って全曲試聴でも聴ける部分の歌詞が印象的で、この曲もやっぱり『FIGHTER』ってアルバムテーマに沿っているんだな、ってぼんやり思った。なんかこう意味深アニメのEDだったら歌詞考察ブログできちゃうやつだよね。百年過ぎたその世界、時代を跨ぐ僕ら、永遠を信じた少年、ワードのひとつひとつに考察のし甲斐がある感じ、おたくだから大好きです。「虹」ってタイトルの通り、聴いていると雨上がりの光が差し込む神々しさも感じる光景が脳裏に浮かぶ。なんかちょっと泣いてしまいそうになる……。

虹

  • 畠中 祐
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

5:Addicted

 発売前から雑誌でめちゃくちゃ英語詞の割合が高くて歌うのが大変だったって言ってて正直めちゃくちゃ楽しみにしてた曲の1つ。私、祐くんの英語の発音好きなんですよお。なんかこう言葉を選ばないでいうとエロくて好き。こないだのドメカノのアルもめちゃくちゃよかったよー! この曲もまたそのエロさを感じられて良い……。作詞のLotus兄貴にめちゃくちゃディレクション貰いながら頑張ったって言っててこう英語苦手なのにお疲れ様の気持ち。ただこれ前回「CRUISING」の話の時にも言った気がするけど英語苦手なのこっちには伝わってこないから大丈夫だよー! めちゃくちゃ健全エロって感じで最高。これは聴いてて脳汁ドヴァドヴァでキモチよくなっちゃう感じの楽曲でもう好きがいっぱい。オシャレサウンドにちょっとしたスパイスのような可愛さも感じるこの楽曲。この曲組んだセトリでDJしたいでーす! クラブで縦ノリしたい。ラップもあるよ! 最高か。

Addicted

Addicted

  • 畠中 祐
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

6:STAND UP

アルバムの中で改めて聞いても本当にこれ1stシングル!? ってなる。なるんだけど他の楽曲と比べると初々しさがあるのはやっぱり1stだからかな。まあこの曲に関しては1stシングル発売当時のブログの感想と、その改めてアルバムの中で聞いた時に感じた初々しさ以外はあまり変わらず、キャッチーで瑞々しい畠中祐のアンセムだな、って思う。

STAND UP

STAND UP

  • 畠中 祐
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

7:DO IT

「Fighting for…」以外で発売前にラジオで音源解禁していたのがこの曲。ちょっとエジソン聞いてた時はあまりにも急に解禁来たからあの日の記憶がないです。冷静に発売後聴いたら緩急のあるサウンド感にライブ映えを確信したよね。これも作詞が「イッサイガッサイ」と同じく松藤さん。「イッサイガッサイ」が上から目線の歌なら「DO IT」は立ち向かう人への応援歌だろうか。この曲の歌詞の中にラジオや雑誌等のインタビューで語られたこのアルバムの根底にある、畠中祐が闘ってきたもの、の断片を見た気がする。あと作編曲の方が初めて聞くお名前だなあってぼんやり検索したら別名義であのU.S.A.の編曲をされている方でまっじかー! 最高じゃん!ってなった。いやほんと最高。サビの疾走感からCメロでのテンポダウン、そしてそこから徐々にアガっていく感じ。好き以外の何物でもない。そしてまたこの曲もフルだと3分19秒、濃密楽曲じゃん……。ラーメンタイマーにこっちも行けんじゃん……。あとたまにDTIに空目する。

DO IT

DO IT

  • 畠中 祐
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

8:真夏BEAT

来ましたみんな大好き2ndシングル。「DO IT」からの流れでこれは冒険では、って試聴動画時点では思っていたんだけど、まあそんなことは無かった。あと、『FIGHTER』ってアルバムテーマでこの曲浮かないかなって思っていたけど、そんなことも無かった。というか「DO IT」と「オド☆リバ ~MUSIC IS MAGIC!~」を繋ぐ上ですんごい重要な役割を担ってんのよこの曲。ゴキゲンサウンドなEDMっていう前後2曲のフェーダーど真ん中! って感じの曲のつくりだもん。最高だ。

真夏BEAT

真夏BEAT

  • 畠中 祐
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

9:オド☆リバ~MUSIC IS MAGIC!~

ゴキゲンサウンドに乗せて音楽は魔法であると教えてくれる音楽……だと思うじゃん。よくよくちゃんと歌詞を見ると1番Aメロで"熱血ポジティヴ 気取ってても 内心こんなにビクビクさ 本当は真面目ないい子ちゃんだし"っておたくたちの良く知る祐くんを分かりやすく切り取ったような歌詞で胸が痛くなる。でもそれ以降の歌詞が今を生きるためにこの世を明るくする魔法=音楽を歌うものなんだけど、ラスサビよ。"心の弱さは捨てて君と踊りたい"ってキラーワードが飛んでくる。この方の書く歌詞が明るいのにぐっさぐさ刺さるんだけどそれもそのはず。別名義で共作ではあるけれどフィーバーとフューチャーを書かれているんですもの……。通ずるものがあるよなこの2曲。イっちゃえよー! それイイじゃない? というか共作曲・コーラスのODYさん、WESTのコーラスやってる方でびっくりした。そことそこつながるんだ……。

オド☆リバ~MUSIC IS MAGIC!~

オド☆リバ~MUSIC IS MAGIC!~

  • 畠中 祐
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

10:プラマイプラス

真崎エリカ・AstroNoteSのキンプリ(地球が黄色い方)でお馴染みの組み合わせからめっちゃ可愛い曲が届きましたー! おたくからはありがとうを届けるよー! \いつも最高の楽曲をありがとー!/ いままでの祐くんの楽曲群からは想像もつかないぐらいカワイイ方向に振り切った楽曲でこういう楽曲が入るのはアルバムならでは。観測範囲の感想を見ると、すばるん、タイガ、でんぴ、くもぴ、ガロくんあたりのジェネリックキャラソンとして見てる人がいて、ちょっとジェネリックの範囲広過ぎじゃ? って思ったのは内緒。みんなうちのジャンルのかわいいこ(CV:畠中祐)にこの曲歌わせたいんだね? まあそのぐらい可愛いのはわかる。この曲絶対ライブで楽しいよね。振り付けかわいいんだろうなあ。ところで"感情シーソーウォーリアー"ってどういう意味なんだろうね?

プラマイプラス

プラマイプラス

  • 畠中 祐
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

  

 11:あの日の約束

ついに爆誕してしまった作詞:畠中祐の楽曲。雑誌のインタビューで最初は"I noticed just now"って紹介されていたんだけど、あまりにもそれじゃ直接的だから、と「あの日の約束」ってタイトルにしたのだとラジオで聞いた。そしてこの楽曲は今まで関わってきたすべての人たちへの感謝の手紙である、そう彼は語っていた。だからこの曲の歌詞には普通の文章のように句読点があるのだ、と。1stアルバムで感謝って早すぎない? ってスタッフの方にも言われたらしい。それでも、感謝からはじめるのがすごく彼らしくておたく泣きそう。感謝を伝える本人作詞楽曲だから、がっつりとバラードで来るのかと思ったら2番から雰囲気が変わって明るく、でもしっかりと目を見つめて伝えるようなサウンド感でさらにおたく泣きそう。あと間奏のギターソロ最高じゃん……。サウンドも歌詞も激エモで最初にフルで聴いた時じわっと来たよね……。こんな名曲1stアルバムの最後に入れてくるとか今後の期待うなぎのぼりだよ、こんなんずるいって。正直これ1曲だけでも名盤確定なのに、全曲もれなく名曲なんだからもう、気が早いけどほんとに次が楽しみ!

あの日の約束

あの日の約束

  • 畠中 祐
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

12:look back,look forward(Instrumental)

インストからはじまるアルバムは今まで数多聴いてきたけどインストで終わるアルバムってなかなかないよね。リード曲「Fighting for…」のメロディが織り込まれているのが印象的で、まるでこの『FIGHTER』という作品のエンドロールのような楽曲。祐くんがとあるインタビューでシングルを短編小説、アルバムを長編小説に例えていたけれど、本当にこの楽曲はこのアルバムという長編の終幕を美しく飾っていた。こういうアルバム構成を演出できる楽曲制作チームめちゃくちゃ推せる……。

look back, look forward (Instrumental)

look back, look forward (Instrumental)

  • 畠中 祐
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

全曲名曲だからみんな聴いて……。

あとこれは7月クールの祐くんの初タイアップ楽曲が使われているPVだからついでに見て……「not GAME」いまから期待値爆アゲです。


TVアニメ「ナカノヒトゲノム【実況中】」第二弾PV